書付(国内の定典を犯す罪人の件)
全12画像
収蔵品番号 | P13739 |
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指定 | 重文 |
名称1 | 書付(国内の定典を犯す罪人の件) |
年月日 | 十二月 |
差出・作成 | (なし) |
宛所 | (なし) |
概要 | 国内の定典を犯す罪人の件 |
品質 | 続紙 |
法量 | (1)20.0×49.7 (2)20.0×52.2 (3)20.0×49.5 (4)20.0×50.0 (5)20.0×52.2 (6)20.0×52.0 (7)20.0×52.3 (8)20.0×52.1 (9)20.0×51.1 (10)20.0×49.4 (11)20.0×15.3 |
備考 | 破損状況:本紙糊離れ |
通番 | 13536 |
紙数・丁数 | 11紙 |
員数 | 1点 |
階層情報、墨書等 | 134番箱内 |
封紙 | |
包紙 | |
書出文言 | 国内之定典を犯軽重之罪人… |
書止文言 | 以上 |
翻刻 | 国内之定典を犯、軽重之罪人漸々ニ出来候者、偏く教化之不及処ニ而、其罪上一人之身分 ニ帰シ候事之由、前代聖語之金言も有之、恐可慎事ニ候、抑此方ニ長人安民之徳を備へ愛 憐之道を以、近くハ膝元ヨリ遠ニ及し候時者、其膏沢自然与下民ニも行届候筈之義ニ有之、 此方人愛之心を請継キ、家老中国政之判断方も仁愛ニ原キ、其外執事ヨリ以下小役人ニ至候 迄一致ニ此意ニ随イ、博く下民を憐之情実行届候者、農工商ニ至迄も其恩徳ニ懐キ、上を 畏敬し仁愛之道を慕ヒ候情体ニ押移可申儀ニ而、自然与国内安穏ニ相成、国家無疆之治無 疑存事ニ候、然ル上ニも猶不心得之者有之候ハヽ、其筋之者懇ニ示教を加、定典ニ不背様 三度教而過悪を不改者者、則善人之妨を成し候者故、不得止事して法を加へ、其法を加て 是を罰するニ至候而も、猶其悪を憎而其人を可憎儀ニ無之、是偏ニ其身之不智ヨリ起而法ニ 背キ罪ニ落入ル者、天稟之性悪如何共教化之可施道なく、歎ケ敷次第ニハ有之候得共、其 人を憐而刑を不加時ハ、却而善人之害を成候儀不少、刑罰も又仁政之一ツニ候得者、其科 之軽重ニ依而大小之罰申付置候事ニ候、就夫先年以来朝鮮筋ニ付、 公義ヨリ重大之御用向 被 仰出、此件此方職掌ニ付此上も無キ重キ御用筋ニ而、身分一己之儀ニ無之、成否之模 様ニ依り、国家之安危人民之浮沈此場ニ止り、大切至極不安次第ニ有之、依之候而者此方 を始其方達只今ニ至候迄、心胆を砕丹誠を凝シ、相携候役々共一致ニ此場斯ル重大之御用 向与申処を相弁へ、心力之限り令出精居、猶も神霊之妙慮を頼仰キ、願くハ御用急速御全 調ニ至り、 公義最初ヨリ之思召通ニ全ク相済切候様祈願此事ニ候処、右御用筋内熟ニ者至 居候得共、御全調之儀未タ不申来、万一茂異国之事故彼国商議之品ニ依、此上御用調及遅 滞候而者、誠以不安気無限儀ニ候、抑右之蒙御用候ヨリ行住座臥ニ至候迄不安累代保来候、 国家何と可成行哉と旦暮悒怏として苦念無止時仍而ハ、国内一統質素不安之情体ニ押移居、 自然与人気致壅塞、積鬱之頂上ニ随候而者、天災地妖不測之憂生間敷ニ茂無之、既ニ先般 伊奈郷琴村ニおゐて、異火人家ニ燃上り候体之儀も有之、右之吉凶如何とも智慮之可尽な く、彼是を案し見候時者、斯ル重大之御用向当時ニ被仰出、不徳短才之此方実以寒心之事 候、然共其方達匡救之徳ニ依而、右之御用筋追日吉左右も相達候事与、寝覚之枕も心張憂 慮之中ヨリも一心を慰候道茂有之候、然処往年ヨリ以来有罪之者共、罪ノ軽重ニ依而其罰申付 置候処、人欲之難免レよりしてハ前非を令忘脚、自然者上を怨ル之俗情もて有之歟と致思 慮候得者、此節国内ニ常赦を行ヒ度候、就夫赦を行候儀者至而不容易、古人之戒ニも赦者 小人之幸君子之不幸与有之、輒く可被行筋ニ無之候得共、偏ニ右之御用筋整熟之吉兆を祈 候為、有罪之者共ニ格別之仁憐を垂レ、宥免之沙汰ニ及度候、然時ハ積鬱之頂上も一時ニ 散し、諸民一同ニ安心之地ニ付可申儀与存事ニ候間、其罪之軽重吟味之上追々可申出候、 此度右之通り常赦を行候儀ニ候得者、有罪を免レ候者共、悪を反して善人と化し可申ハ勿 論ニ有之、死ニ生而骨ニ肉付ク之歓楽を忘脚不致、自今以後改而神妙ニ可罷在候、若自然 稟姓之悪を不相改、再ヒ悪を為し候者者、其罪之差等を不論、厳科ニ可申付旨兼而相達置 候事ニ候、以上、 十二月 |
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