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対馬宗家文書の作成と保管

 対馬藩と宗家に関係する文書・記録類を「対馬宗家文書」や「宗家文書」と呼びます。他の大名家の文書と比較して、宗家文書が膨大に残されたのは、外交の実務を行う藩として故事先例が重視され、外交の判断資料となる記録の作成、保管が重要だったからです。

 対馬藩では、次の3箇所で文書・記録を作成、管理しました。

  1. 対馬藩庁:領内政治に関する事項、朝鮮・江戸各地への通達事項、これらに関連する記録
  2. 江戸藩邸:対幕府関係・通信使関係に関する記録
  3. 倭館:対朝鮮外交・貿易上に関する記録

 この対馬藩庁、江戸藩邸、倭館で作成、保管された宗家文書は、図のような経緯で、現在九州国立博物館をはじめ、各地に分散して所蔵されています。九州国立博物館以外の所蔵機関を紹介します。

宗家文書の変遷図

[田代和生2012]をもとに作成した。

長崎県対馬歴史研究センター 約80,000点
韓国国史編纂委員会 約28,000点
東京大学史料編纂所 約3,000点
慶應義塾大学図書館 約1,000点
東京国立博物館 約160点
国立国会図書館 約1,600点
参考文献
田代和生「序論」「3史料の所在-特に宗家記録を中心に」(『近世日朝通交貿易史の研究』創文社、1981年)
田代和生「対馬宗氏と宗家文書」(九州国立博物館・長崎県立対馬歴史民俗資料館『日朝交流の軌跡 対馬宗家文書8万点の調査を終えて』、2012年)
長正統「日鮮関係における記録の時代」(『東洋学報』50-4、1968年)
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文化庁から九州国立博物館へ移った際の現状を重視し、1~139番までの箱番号を与えています。その現在の箱番号から検索できます。